「制」の法形「天・地・仁」3種のうちの一つで、1つ目の法形である「天制の法形」を解説します。
この法形は手を使った防ぎ技が入っていて、黒帯になり段が進んできたら習う法形です。
天制の法形の手順
前半
- 正座→礼→右下段構え
- 後ろ方向を向き双手挙げ受け→左足を引き反対を向きながら双手投げ
- 双手外受け+右前蹴り→双手下段払い
- 左足を中心に右足を揃えて閉足立ち
- 左に着眼→右足を引いて左中段構え→左旋体直状突き
- 後ろ向きに着眼→左下段払い
- 退足→右中段外受け→左運体蹴り突き
- 左に着眼→左足を中心に右足を揃えて閉足立ち
- ⑤〜⑦の反対を行う
- 右着眼→右足を中心に左足を動かして、正面に向かって右中段構え
- 応用の加足→右中段外受け→右旋体直状突き
- 退足→右中段構え→減足→正面に向かって左中段構え
- 右海老蹴り→左中段構え
- ⑪〜⑬の逆を行う
- 後ろ向きに着眼→右足を中心に左足を正面方向に一歩→右中段捕手受け
- 退足→左中段捕手受け
- 右膝頭当て(気合!)→左下段構え
後半
- 前半の②〜④の逆を行い、後ろに向かって閉足立ち
- 左着眼→右足を引いて左中段構え→左旋体直状突き
- 後ろ向きに着眼→左下段払い
- 退足→右中段内受け→左運体蹴り突き
- 左に着眼→左足を中心に右足を揃えて閉足立ち
- ②〜④の逆を行う
- 左着眼→右足を中心に左足を動かして、正面に向かって右中段構え
- 減足→左上段挙げ受け→後ろに向かって双手投げ→前に戻って左中段構え
- 減足→左中段捕手受け→左足を一歩前に出しながら反対向いて双手投げ→前に戻って左中段構え
- ⑧の逆をおこなう
- 減足→左中段捕手受け→左旋体直上突き(気合!)
- 退足→左中段構え→左下段構え→正座→礼
天制の法形の概要
- 武道の攻防時における行動法則からみると、「後の先」(待)を中心に「先の先」(表裏)で構成されている。
- 「天」とは、実技的に「手技」を現し、手技に対する制御の仕方としての
「手技の受け五態」(中段外受、中段内受、中段捕手受、下段払受、上段挙受) をもって構成されている。躰道教範より引用
教範の解説
①に関して
後の先
相手の攻めの動きのあとに動後の虚を攻めること
先の先
攻防を展開しているなかで変化したタイミングで応変して攻めること。
②に関して
躰道は防御法としては、躱したり運足で避けたりする事が第一選択で、そこを訓練する武道であるのですが、この法形には手技(突き)に対する防ぎ技(受け)が入っています。
まとめ
制の法形の一つである「天制の法形」でした。
高段位になり今までにない「投げ」や「受け」といった動きが出てきて
今までとはまた少し違った難しさになっているかと思います。
より相手をイメージして頑張ってください。